杜子春 芥川龍之介著

 (正論かも・・・芥川龍之介の思い描く桃源郷は、山の麓に桃の花が一面に咲いている一軒の家だったのでしょうか)

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閻魔大王は森羅殿も崩れるほど、すさまじい声でわめきました。

「打て。鬼ども。その二匹の畜生を、肉も骨も打ち砕いてしまえ。」

鬼どもはいっせいに「はっ」と答えながら、鉄の鞭をとってたち上がると、四方八方から二匹の馬を、未練未釈なく打ちのめしました。

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「どうだ。まだその方は白状しないか。」

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「心配をおしでない。私たちはどうなっても、お前さえしあわせになれるのなら、それより結構なことはないのだからね。
 ・・・>」

・・・

母親はこんな苦しみの中にも、息子の心を思いやって、鬼どもの鞭に打たれたことを、うらむ気色さえも見せないのです。

大金持ちになればお世辞を言い、貧乏人になれば口もきかない世間の人たちに比べると、何というありがたい志でしょう。

何という健気な決心でしょう。

杜子春は老人の戒めも忘れて転ぶようにその側へ走りよると、両手に半死の馬の首をだいて、はらはらと涙を落としながら、「おかあさん」と一声叫びました。 ・・・・・・

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